育成就労制度(旧技能実習制度)の監理支援機関の許可申請において、決算書が赤字であっても、即座に不許可になるわけではないと考えられます。
重要なのは「事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎(継続性)」があるかどうかです。
赤字や債務超過の場合、それを補うための追加書類を提出し、経営状態を詳細に説明する必要があります。
状況別の対処法をまとめました。
直近の決算が赤字であっても、過去の蓄え(利益剰余金)があり、債務超過(負債が資産を上回る状態)でなければ、比較的認められやすいです。
提出すべき書類: * 理由書: なぜ赤字になったのか(一過性の設備投資、コロナ禍等の社会情勢、特定の取引先の都合など)を説明する書類。
改善の見通し: 今期以降、どのように黒字化するかの計画。
審査はかなり厳しくなります。「事業の継続性に疑義がある」と見なされるため、客観的な証明が必要です。
必須となる書類:
中小企業診断士や公認会計士による「企業評価書」: 第三者の専門家が「この団体は将来的に経営改善が可能である」と太鼓判を押した書類です。
経営改善計画書: 具体的な数値目標(売上目標、経費削減案)を盛り込んだ3〜5年程度の計画書。
増資の証明(債務超過の場合): 自己資本を増やすための増資が完了している、または役員からの借入金を免除・資本化したことを示す書類。
当局は以下のポイントを見て「許可・不許可」を判断します。
チェック項目 良好な状態 危険な状態 自己資本比率 プラス(資産 > 負債) マイナス(債務超過) 赤字の理由 前向きな投資や一過性の要因 本業の売上不振が長期化 資金繰り 手元資金が豊富 借入金の返済が滞っている 今後の計画 実現可能性の高い改善策がある 具体的な策がない
もし現在赤字や債務超過の状態であれば、以下の手順で進めることをお勧めします。
試算表(最新の月次決算)を作成する: 決算期を過ぎてから状況が改善しているなら、最新の数字を出すことで「回復傾向にある」とアピールできます。
専門家(行政書士・税理士)に相談する: 監理団体の許可に詳しい行政書士や、企業評価書を書ける中小企業診断士との連携が不可欠です。
役員借入金の整理: 団体が役員(理事など)からお金を借りている場合、それを「返さなくて良いお金(債務免除や資本組み入れ)」にすることで、帳簿上の財務体質を即座に改善できる場合があります。